「秘書」というと、オフィスで社長や役員など役職付きの人のサポートをする、なんてイメージが強いと思いますが、最近では自宅で秘書の仕事をする人が増えてきています。
自宅で秘書の仕事をする人を、在宅秘書やオンライン秘書、オンラインアシスタントなどと呼びますが、通勤せずに仕事ができるため時間の融通が利き、結婚前に秘書として働いた経験のある主婦に人気があります。
この記事では在宅秘書の仕事内容や収入金額、求人の探し方などについて紹介します。他にも在宅秘書のメリット・デメリット、準備するものについても解説しますので、興味のある人はぜひ読んでください。

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在宅秘書はパソコン1台でクライアントをサポートする仕事
秘書とは、クライアントが自分にしかできない仕事に集中するために、スケジュール管理、電話応対、書類作成などの雑務をサポートする仕事です。
今まではオフィスに出勤して働くのが一般的でしたが、最近はパソコンとインターネットを利用して、在宅でも秘書の仕事ができるようになりました。クライアントとはWebカメラとマイクを使ってオンラインで打合せができるため、物理的な距離は関係ありません。
在宅秘書の仕事はパソコンと電話で完結します
在宅秘書の仕事は一般的な秘書に対してやや範囲が狭く、パソコンや電話などを使って完結できるものに限られます。例えば、資料作成はパソコンだけで完結するため在宅秘書にもできますが、実際に会議で資料を配ることはできません。
在宅秘書の仕事の例としては次のようなものがあります。
- スケジュール管理
- 会議室の予約などの来客対応
- メール・電話の返信
- 書類作成
- 〇〇会のお店の予約メール・電話対応
- オンラインミーティング
- 経費精算
- チャットワークなどを使った顧客とのやりとり
- 請求書の発行
- イベント会場の予約や宿泊施設の予約
- 資料送付
例としてあげた仕事はパソコンや電話で完結するものばかりですが、特別なスキルがあると活躍の場は広がります。例えば英語のスキルがあれば、クライアントから翻訳について任されることもあるかもしれません。
在宅秘書のメリットとデメリットを整理しました。
メリット
- 自分のライフスタイルに合わせて仕事ができる
- 通勤時間が省ける
- パソコンとインターネット環境があれば仕事ができる
- 今までの職歴が活かせる
デメリット
一般的な社会人として最低限のスキルやコミュニケーション能力があり、クライアントとの関係が上手くいくようであれば、メリットの多い仕事です。
在宅秘書のクライアントは個人事業主やベンチャー企業の社長が中心
在宅秘書を雇うクライアントとはどのような人なのでしょうか?
一般的な秘書は企業や団体の重役が上司になりますが、在宅秘書の場合は個人事業主やベンチャー企業の社長などが中心です。
在宅秘書を雇う最大メリットは人件費を抑えられることです。正規にしろ非正規にしろ、社員として秘書を雇う場合は給与の他にも社会保険や健康保険などの福利厚生、交通費が発生します。一方、在宅秘書は業務委託にあたるためこれらの費用が発生しません。
クライアントは手を貸して欲しい事務作業だけをサポートしてもらい、一方で雇用に伴う費用を最小限に抑えることができます。このような理由から社員を雇う余裕がないクライアントにとって、在宅秘書は効率のよい雇用形態なのです。
在宅秘書になるためにインターネット環境を準備する
在宅秘書として働くためには、最低限パソコンとインターネット環境を整えましょう。その他、準備するものは以下のとおりです。
- フレッツ光などのインターネット環境
- パソコン
- マイク
- Webカメラ
- チャットワーク、スカイプなどの通話ツール
- 連絡用のスマートフォン
クライアントとはオンラインで打合せをするので、パソコン、マイク、Webカメラはマストアイテムです。
業務中はいつでも連絡がとれるようにチャットワークやスカイプなどの通話ツールも必要です。それらが問題なく作動するパソコンと安定したインターネット環境を準備してください。
またクライアントから急に連絡が来ることもあるので、外出中していても使えるスマートフォンを用意しておくとよいでしょう。
在宅秘書の適正を3ポイントでチェック!

TeroVesalainen / Pixabay
在宅秘書に向いている人とはどんな人でしょうか?
対人スキルがあり細やかな気配りができる
在宅秘書に特別な資格は不要ですが、一般的なビジネスマナーに加えて、対人スキルと細やかな気配りが求められます。秘書という仕事柄、さまざまな人とコミュニケーションを取ることが多いので調整能力も必要です。
パソコンを使うための基本的なスキルがある
パソコンで仕事をすることが多いため、マイクロソフトのOutlook、Word、Excel、PowerPointのスキルはあったほうが有利です
その他、簿記資格、Web関連企業での勤務経験、総務や経理などの業務経験、税理士事務所や会計事務所での勤務経験、などプラスアルファのスキルがあると歓迎されます。
仕事に応じて臨機応変に対応できる
秘書業務はクライアントをサポートする仕事です。
ここぞというときに臨機応変に対応できる柔軟性があれば、クライアントから重宝され信頼を得ることに繋がります。もし、家庭の用事などでどうしても仕事ができないときは、あらかじめクライアントに仕事ができない日や時間を伝えておくとよいでしょう。
在宅秘書の収入はお小遣い稼ぎとして十分な水準
在宅秘書の時給は大体1,000円前後が一般的なため、ひと月に5万円程度は稼げます。
月に5万円の副収入であれば、主婦のお小遣いとして十分な額ではないでしょうか。在宅で仕事が完結することを考えれば比較的割の良い仕事とも言えます。
Web関連に詳しい、英語が堪能などのプラスアルファのスキルがあれば、更に時給がアップする可能性もあります。独身の頃は秘書をしていたけど、結婚や出産を機にやめてしまった。また社会にでて働きたいけど家のこともあるし・・・という方に在宅秘書はピッタリではないでしょうか?

在宅秘書の求人は3パターンで見つける
在宅秘書の求人は3パターンで見つけることができます。
クラウドソーシングサービスを利用する
クラウドソーシングサービスを利用して応募する方法です。
大手のクラウドソーシングサービスには、
ランサーズ
、
クラウドワークス
、シュフティなどがありますが、いずれも無料で登録することができます。
「秘書」と検索すれば在宅秘書の案件がヒットするので、定期的にチェックして希望の求人に応募してください。契約前に条件や勤務形態も交渉できるので、納得がいく条件で契約します。
クラウドソーシングサービスは仮払いシステムがあるので報酬が支払われない心配がありません。しかし手数料が報酬から差し引かれるので、実際に受け取る金額は契約よりも少なくなります。
クラウドワークスの利点は案件ごとに契約できる点です。一部の仕事しかできなくてもマッチする案件があれば応募することができます。
在宅秘書専門の代行会社を利用する
在宅秘書専門の代行会社に応募する方法があります。
在宅秘書の求人を紹介してくれる代行会社に応募して、採用されると自分のスキルに合った求人を紹介してもらうことができます。代表的なサイトとしてはCASTER BIZ、フジ子さん、オンラインアシスタントHELP YOUなどです。
このような代行会社は、スキルや経験によって仕事を選ぶことができ、未経験の業務に対してサポートを受けることもできます。研修制度を用意している会社もあるので、比較して自分に合うところに応募することをおすすめします。

求人情報サイトを利用して応募する
Indeed(インディード)、
タウンワーク
、マイナビ転職などの求人情報サイトを利用する方法があります。
しかし、これらのサイトに掲載されている在宅秘書の仕事はそれほど多くないため、求人探しには今ひとつな印象を受けます。
また在宅秘書に限らず、在宅ワークには登録料や研修を受けるための受講料の名目で詐欺行為を働く悪徳業者がいます。求人情報サイトにこのような悪徳業者が紛れている可能性も否定できません。
もし求人情報サイトで希望に合った仕事が見つかったとしても、求人元の会社をよく調べた上で応募することをおすすめします。
この記事のポイントをおさらいしましょう!
この記事のポイントは以下のとおりです
- 秘書の仕事を自宅でできるので、自分のライフスタイルに合わせて働くことができます。
- 在宅秘書は主にパソコンや電話だけで完結する仕事を請け負います。
- 在宅秘書のクライアントは個人事業主やベンチャー企業の社長が中心です。
- 在宅秘書は対人スキル、パソコンスキル、柔軟性がある人に向いています。
- 時給は1,000円前後で月に50,000円程度の収入が見込めます。
- 在宅秘書の求人はクラウドソーシングサイトまたは在宅秘書専門の代行会社で見つけることをおすすめします。